ホイールの強度・耐久性について

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タイヤラボはタイヤ専門店ですが、当然の事ながら社外品ホイールも扱っております。

ご存知、レイズ製のTE37 SL です。(素晴らしい仕上げですね。)

こちらは特殊サイズで、 11J-18 インセット +18 というレース専用サイズとなります。

 

 

ここでホイールの強度・耐久性についてご説明いたします。

(ここでは通常アルミ製、アルミ鍛造品、マグネシウム製、等を指します。)

 

一般に知られてはおりませんが、実はホイールという製品もタイヤと同じく消耗部品です。

走行時間の著しく経過したもの、レーシング走行されたもの等、軽量ホイールなどは特に注意が必要です。

(高負荷を掛けられ、主に金属疲労を起こしている場合も同様です。)

 

扁平タイヤが装着されている場合は強度の問題もありますが、歪み等が出やすい傾向にあります。

(歪みが出た場合、ホイールバランス調整が難しく、困難な状態になります。)

 

歪み(振れ)が出ている状態で走行中にホイールが割れ、事故につながったという事例もあるのです。

予防対策としては、ホイールの点検、又は定期的に交換が望ましい、という事です。

 

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金属疲労により、ホイールリムにクラック(割れ)が出ています。 (走行1万㎞程度で発生した事例です。)

 

極端な話ですと、あのスーパースポーツカー、ブガッティ・ヴェイロン。

実際に最高時速407km/hを出す条件として、事前に全ての専用タイヤ(Pilot Sport2)及びマグネシウムホイールを新品に交換する。

4000㎞の走行で全てのタイヤ交換を推奨し、安全上、1万6000㎞の走行ごとにホイール(タイヤの両方)を全て交換する..  とあります。

 

これ以外にも、サーキット走行等をされる場合、この限りではありません。

 

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フォーミュラ1(F1)・ホイールについて興味深い記事がありましたので..  以下、引用させていただきます。

 

長期にわたる設計・検査プロセスにもかかわらず、ホイールの信頼性は100%確実ではない。

エンケイF1のホイールの理論的寿命は約3,000kmだという。
縁石による強打あるいは短時間のコースアウトで故障することは非常に稀であるが、軽い接触、リムを傷つける石、事故などは被害を及ぼすので、実際の平均寿命は2,500kmに近い。

最適の信頼性を確保するため、マクラーレンは定期的にホイールの非破壊検査を実施している。
しかしこのような努力にもかかわらず、予想外の事故から守ることは難しいので、ホイールの故障はどうしても発生する。
マクラーレンにとって、最も最近の例は2008年スペインGPだった。
ドライバーのヘイキ・コバライネンの高速クラッシュは、マシンの左フロントホイールの製造不良が原因とされた。

 

とあります。 極端な例ですが極限まで使用するとこうなります..  という事です。(驚きですね。)

 

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