7ミリの法則。

タイヤの溝の深さ.. 以前から不思議に思うことがあります。
日々、色々な新品のタイヤを見ておりますが、 (注、一部のタイヤメーカーを除き)
溝の深さのデータ、及びメーカーからの公表値を確認した事がありません。

目の前のタイヤを見る限りでは、おおよそですが
一般の普通の乗用車用のタイヤで約8ミリ前後、4WD用やトラック用タイヤで約10ミリ前後でした。

不思議なことに、メーカーが変わってもほぼ同じ位の数値でした。(競技用のタイヤは除きます。)
たぶんもっと深くする事は恐らく可能かと思いますが、そうするとデメリットの方が多く出てくるのでしょうね。
私自身、これは特に不快な操縦性やロードノイズ、それ以上にタイヤの変磨耗防止の為と考えております。

さて、日頃取扱っております、スーパースポーツカーやハイパフォーマンスカーに使用されております
超扁平ラジアルでは、新品タイヤなのに実測7ミリ以下というケースがありました。
初めは驚きましたが、これは主にコーナーリング中にトレッドブロックのヨレを防ぐためと思われます。
でなければ、ハイスピードでコーナーを周ったら、ブロックが根元から飛んでしまいますから。
又、一つ一つのブロックを大きくしているのもこの為でしょう。

タイヤはご存知の通り、残り溝が1.6ミリ以下ですと、車は大変危険な物体となります。
(これは大げさでなく、事故に関わる事ですのでぜひ点検することをお勧めします。)
もちろんタイヤは安全部品ですので、歯みがきのチューブを最後まで使い切るというものとは違いますし
雨天時を考慮しますとスリップサインが見えるまでには(早めに)交換しましょう、という類のものです。

で、タイヤラボは考えました。ついに..!(笑)

それは、7ミリの法則です。

即ち、大まかに言えるものとして.. タイヤは使える溝の深さが7ミリまでというものです。

じゃあ、4WD用やトラック用タイヤでは差し引いても残りあと3ミリあれば、とお考えでしょう。
実は重心の高いこのような車両は、雨天時には残り溝3ミリでもかなり危険なのです。
これは私自身、今までに身をもって感じたことであります。

補足ですが、あまり磨耗していないタイヤでも出来れば装着してから5年位を目安として交換をお勧めします。

(注 TOYO TIRES 東洋ゴム工業株式会社 は現在、カタログにて溝のデータを公表しています。)

パーマリンク